元総支配人が旅のコツ教えます

袖振り合うも他生の縁。風の吹くまま、気の向くまま、縁を求めた旅日記です。

新型コロナによるホテルへの影響

久しぶり、ダンディです。

 

今日は真面目な話。

まずは新型コロナに罹患されている患者の方、またご家族の方々にお見舞いを申し上げたい。

何も直接的に支援出来ないが、ただただ回復を願うばかりだ。

 

さて、新型コロナは国内外の様々な産業に影響を与えており、特に観光業には致命的な打撃を及ぼしている。

ホテルに於いては、インバウンドの予約のキャンセルはもちろん、国内エージェントからの予約も軒並みキャンセルが続いている。

一方、海外スタッフの帰国も相次ぎ、海外スタッフでまかなっていた部門では、オペレーションが麻痺状態となっている大型ホテルが出て来た。

もはや、業界では対岸の火事ではなくなっている。

いつ我が身に振り返ってくるかと、戦々恐々の事態だろう。

 

引退した身ながら、強く憂う今日この頃だ。

 

お主たち、旅慣れしておるな!

 

こんにちは、dandyです。

先日、Yahooニュースで宿泊時の『布団上げ』の話が出てましたね。

ツイッターでもだいぶん賑わってましたね。

 

私も当然、同様の経験ありますよ!

 

チェックアウト後は、当然清掃係が客室のお掃除に入ります。

掃除の仕方はそれぞれ違いますが、係はまずは布団上げ、これは必須ですね。

洋室や和洋室でベッドの時も同様にベッドメイキング。

ゴミを集めて、忘れ物が無いかのチェック。

という流れから入ります。

 

アウト後に私たちが客室に入った際、部屋を見て「おぅ、昨夜来のこの部屋の旅人さんは旅慣れしていたんだ!」と思わせる方々がいます。

 

◇ゴミが分別されている

〇 燃えるゴミ

〇 ペットボトル

〇 ビン、カン

この三種に分けられ、コンビニやスーパーの袋に入れて、部屋の片隅に。

ゴミ箱は使った形跡なし。

 

◇布団のシーツや枕カバーが剥がされている

敷布団のシーツ、掛け布団のカバー、枕カバーが剥がされて、玄関の扉近くに丸めて置いてある。

布団は押入れの近くに敷かれたまま、ずらしただけ。

ホテルでは基本しませんが、旅館では朝食時に布団をあげる所もあります。

旅館は部屋が狭い所も多いので、朝食後はアウトまでの短い時間ですが、少しでも部屋を広くご利用していただきたいという思いから、お布団をあげていいかを前日の夕食時にお尋ねしますね。

 

布団は 、押入れの形状や、布団の種類でたたみ方や入れ方の向きが統一されているからですね。

 

◇グラスや湯呑みはまとめてある

グラスや湯呑みがシンクのそばに置いてあったり、テーブルの上にまとめて置いてあったり。

 

◇浴衣、タオルやバスタオルが玄関の扉近くにまとめてある

使用した浴衣、タオルやバスタオルが玄関のドア近くに置いてある。

つまり、湿ったタオル、バスタオルがタタミの上に置いてないから、タタミが汚れない。

扉の近くに置いてあるために、回収する係の移動が小さい範囲で済む。

 

◇半纏や帯がまとめてある

半纏や帯が元々収納されていたクローゼットの近くに置いてあるために、当日の準備をするにあたり、係が非常に助かる。

 

 

こういう風に書くと、『いったい旅行に行ったのか?我が家にいるのか?わからない』と思われるだろう。

確かに、旅行に行った先まで片づけたりしていたら、『果たしてこの旅行は本当に心身のリフレッシュになるのか?』という疑問になる。

 

当然、上記全てする必要なんて全くない。

掃除するために清掃の係がいるわけだから。

 

しかし、そこは一期一会

お互いが誠意を尽くし合う。

そんな気持ちを少しでも上記の内の何か一つでもしてくれればいいかと思う。

 

海外からの旅人は、テーブルにさりげなく置いていることが多い。

『THANKS』と書いたメモの上に100円硬貨が一枚。

部屋が散らかし放題でも、清掃係はそれで充分嬉しいものだ。

 

「おいおい、そこまで気を遣うのかい?」と思うかもしれない。

「期待していたおもてなしがない」とか、「逆にこちらがホテルに文句を言いたい」ということだってあるだろう。

そういう時は、何もしなくても当然だ。

私ならば暴れるかもしれない。(決してクレーマーではない)

 

私自身、総支配人であった時も布団上げやごみ集めを日課の様にしていた。

そうして、フロント全員で部屋の片づけ、清掃のヘルプしなければ、当日のチェックインの時間に間に合わないからだ。(150室全て満室、それも全て夕食・朝食あり、個人のお客様主体、連続100日と続いた日には本当にしんどい思いをしたし、本当にスタッフ皆頑張ってくれた) 

 

そんな時、ある部屋で、テーブルの上に手紙が置いてあった。

私はその手紙を朝礼で読み上げた時、皆感動したもんだ。

仕事とはいえ、苦労が報われたという表現が正確かもしれない。

 

それは、家族連れの旅人たちだった。

書いたのは、小学2年生の女の子と年少さんの女の子。

内容はざっとこんな感じだ。

「きのうから、みんなに親切にしてもらいうれしかったです。フロントのお姉ちゃんも、レストランのお姉ちゃんも、みんな優しかったです。ご飯がついていない妹にも、お姉ちゃんがたくさんサービスしてくれました。パパもママもまた来年もここに来る?ときいたから『また、来年もお姉ちゃんたちに会いたい』と妹と言いました。来年もまた来るから覚えておいてね。みんな大好き!」最後に姉妹の名前が書かれていた。

 

レストランの係の女性は、目を真っ赤にしていた。

「おい、すぐにお礼の手紙書けよ」と私は言ったものだ。

私の手元にはたくさんの旅人たちからのお手紙や写真がある。

こちらがお礼状を発送する前に、旅人たちから先にお手紙を頂戴することもある。

願わくば、こういう縁がより多くの人に繋がっていけばいいなぁと願うばかりだ。

 

いつもの様にグダグダの文になった。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

自称 旅慣れの元総支配人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝説のスピーチ

こんにちは、dandyです。

 

今日は私が尊敬する人々の中で、スティーブ・ジョブズ氏の言葉を紹介しよう。

時は2005年6月、スタンフォード大学卒業式での彼の伝説となるスピーチである。

15分近いスピーチと記憶しているが(詳細は、YouTubeで今でも見ることが出来ると思う)、その中で私が心打たれる部分がある。

 

if you haven't found it yet,keep looking.

don't settle. 

もし、あなたがそれをまだ見つけていないのであれば

探し続けなさい

立ち止まってはいけない

 

それとは、たふん前のスピーチから「自分自身が素晴らしいと信ずることが出来る仕事(心から、いつまでも愛することが出来る仕事)」のことを言っていると思う。(何度も言うが、私の英語力は信じない方がよい)

 

しかし、仕事に限らず、それの部分は、人生の中では何にでも置き換えることが出来る普遍的なものと思われる。

少し心が落ち込んでいる時には、勇気をもらうことが出来る言葉と思う。

 

人は誰しも弱いものだ。

スティーブ・ジョブズ氏だって、この時、苦境を支えてくれた奥様との巡り会いを述べている。

 

何事にも挑戦し続けることがとても重要だ。

 

しかし。無理はいけない。

無理することと、挑戦することは紙一重だ。

喜びと嫉妬、哀れみと軽蔑だって紙一重の感情だ。

弱き者たちが、紙一重を上手く理解して、良き理解者に巡り会い、成功することを心より願う。

 

 

哲学者 元総支配人

吾輩はタルタリストである。

 

こんにちは、dandyです。

私は人との出逢いを求めて多くの旅もしてきたが、同時に美味しいタルタルソースを求めて旅をするタルタリストでもある。

 

手作りのタルタルソースの美味しさはもちろんだが、スーパーのものだって旨いものもあるぞ。

アジフライ、唐揚げは当然のように、揚げ物にはもちろん、ソテーだって私はタルタルソースである。

軽く焼いたフランスパンにオリーブオイルを少し掛けて、たっぷりのタルタルソースをのせるぞ。

焼いた鮭にだって、僕はかけるぞ。

生野菜もタルタルだぞ。

何でもタルタルだぞ。

 

「あなたは、いつまでも喉がお子ちゃまですね」

何にでも、タルタルソースをかける私を見て、妻は呆れたように言う。

「俺は、タルタリストなんだよ」

と、意味不明な言葉で返す。

「タルタリストと言いながら、あんたはピクルス食べきれないじゃない」

「それで、よくホテルの総支配人が出来てたわよね」

「一緒に旅行していて、夕食の時にタルタルソースありますか?なんて仲居さんに言い出しやしないかとヒヤヒヤするんだから」

「一流のシェフは、ワサビやカラシでいろんな種類のタルタルソースをささっと作ってくれるんだぞ。そのうえに絶品だぞ!」

「それは、あんたがバカだと知っているからよ」

妻は私をバカ呼ばわりする始末だ。

 

確かに、料理長やシェフが一生懸命に考えた献立を、私が『タルタルソースがあればください』というと献立ぶち壊しである。

しかし、ここは発想の転換である。

「絶品のタルタルソース掛け放題」と銘打てば女性のお客は絶対増える、と私はうそぶくわけである。

いやいや、意外に受けるかもしれない。

 

実際、試しに訊いてみると提供してくれるホテルや旅館がある。

従業員の方々のためのまかない様なのか、万一のリクエスト用にいつも作り置きしているのかはわからないが、えてしてそういう先は口コミ点数が良いなぁ。

 

裏側を知り尽くしているとこちらはいい意味で役立つが、受け入れる側からすると私の様な客はイヤな客だろうなぁ。

 

それはそれで、今我が家にはタルタルソースの作り置きがない。

これは、緊急事態だぞ。

今からでも買い物行き、妻に作ってもらおうかのう。

 

今日も相変わらずのグダグダの閑話休題じゃなぁ。

 

タルタリストの元総支配人

 

思うに別れて 思わぬに添う

 

こんにちは、dandyです。

 

『思うに別れて 思わぬに添う』

 

好きな人とは一緒になれず、思ってもいなかった相手と結ばれる。

男女の仲は思うようにはいかず、縁とは不思議なもの。

というわけだ。

 

以前にも書いたが、縁とは本当に不思議なものだなぁ。

袖振り合うも、他生の縁

このことを書いた。

いつ、どこで、だれと袖を振り合うかは、誰も知らない。

それは当然なことだ。

今生きる自分自身よりも数百年以上も前からのご先祖様方が繰り返した出逢いが、今生きる自分自身を導いてくれているわけだ。

そういう点からは、ご先祖様を大事にすることが大事なことかもしれない。

だが、現実的にご先祖様を大切にすることは中々難しいのかもしれない。

お墓の掃除をしたりすることも、ままならない場合だってあるかもしれない。

いろんな事情から、ご先祖様の眠る地に足を運ぶことが出来ない、運びにくい複雑な事情があることだってあるかもしれない。

私は、そういう時は、心の中でご先祖様へ感謝の意を込めて伝えることが大事なことだと思う。

今生きる自分がここにいること、それをご先祖様へ感謝の意として伝える、それで必ずご先祖様には伝わると思う。

 

話はそれるが、先日、南海キャンディーズの山里さんと、女優の蒼井優さんがご結婚という幸せならニュースが届いた。

私は預言者ではないから、お二人の将来は当然わからない。

しかし、お二人のファンである私とすれば、今まで周りに良い縁を持っていたから、結ばれることが出来たのだろうかと思ってしまう。

特に蒼井優さんを応援していた私からすれば、山里さんが羨ましい限りだ。 

心からお二人の幸せを願う。

 

 

昔々、ある旅館にいた時、食事会場で私が各テーブルにお邪魔して、ご来館への感謝の挨拶をしていた。

次のテーブルにいたご年配のご夫婦らしき旅人が乾杯をしていた。

「よく40年間も俺に我慢して連れ添ってくれて本当にありがとう。仕事、仕事で家庭をかえりみない俺にいろいろ言いたいこともあっただろうが‥‥‥」と、ご主人は途中から言葉にならず、肩を震わせて俯いた。

「あなたが一生懸命に働いていたことは家族みんなわかっているわかっているわ」

奥様もハンカチで目頭を押さえておられた。

 

予約は子供さんからだった。

「金婚式のお祝い。結婚して以来、初めての二人きりの旅行。よろしくお願いします」というメッセージが届いていた。

 

私はお二人のその光景を目の当たりにして、思わずもらい泣きした。

私は鼻をグズグズ言わせながら、落ちそうになる涙や鼻水を必死に堪えて挨拶した。

 

縁の切れ目は 子で繋ぐ

夫婦の仲がおかしくなりそうな時や危機的になっても、子供の存在が縁を繋ぎ止めて良い方向へ導くということだなぁ。

 

つくづく、縁とは不思議なもので同時に愛しいものである。

 

たまには詩人になる  元総支配人

 

 

 

総支配人がお勧めの役立つグッズ

 

こんにちは、dandyです。

全国的に雷雨を伴う荒れ模様の天気です。

通勤・通学途中、十分気をつけてね!

 

また、旅の途中の旅人たち、天候悪いですが、道中の安全と幸運を祈っています。

 

さて、今日は私が国内外を旅する時に、持ってて良かったというものを挙げてみます。

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洗濯バサミ

これは、いろんな状況で役立つグッズ。

タオルや靴下等を干す時もちろんですが、袋を閉じたり、ゴミ袋を引っ掛けたり、メモを閉じたりいろんな場面で使える頼りになるヤツ。

旅先に持っていった使用後のドライヤーのコード、スマホのアダプターのコード、いろんなコードやケーブルを留める時に便利。

私はスマホケースをあまり使わないのですが、動画を見るときは右側の竿用ピンチでスマホを挟んで横にして見たりしてますね。

  

以前、海外への機内で、前の座席のポケットにゴミ袋を洗濯バサミで留めていたら、隣席のフランス人の女性がその様子をとても気に入ったらしく真似してましたね。もちろん、貸した洗濯バサミはプレゼント。

「Merci」と言われたが、当然ながらフランス語の「フ」の字も知らない。

いつものように、笑顔で「どうぞ」と日本語で堂々と応え、得意のウィンクをした。

握手してこられたから、通じてるのであろう。

 

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ジッパー付きのポリ袋

ジプロックの袋は本当に重宝!

ポケットティッシュ、化粧品、爪切り、歯ブラシ、マスク等、とにかくたくさんの小物類が中身が見えるのがいい。

私は海外に行く時は、予備として何十枚も持参します。

キャリーを開けると、中身が一目瞭然だし、荷物がばらけない。

 

割り箸

国内外問わず、持参したカップ麺を食べる時の必需品

お洒落な箸袋に入った割り箸は海外ではお土産にも早変わりだ。

私は、桜の柄の箸袋や、アニメの箸袋をよく海外に持参する

外国人は大喜びだ。20本で100円だから超お得のお土産。

日本のアニメの底力を感じる。

しかし、私はアニメをよく知らない。

外国人の方が私よりも詳しい。

 

手ぬぐい

ちょっと洗ってもすぐ乾き便利

これも和風の手ぬぐいはお土産にも人気

 

洗濯ロープ

ひとり旅ではあまり使用しないですが、家族で旅先での海水浴に行った時などではかなり便利ですね。

 

 

他にも国内外で変わってきますがこんな物も持っていきますね。

洗濯ネット

着替えを入れるのに使用してます。

汚れたものはビニール袋に入れて再び洗濯ネットへ。

 

延長コード

ホテルに貸出があればいいですが、いつもは2メートルくらいの物を持って行きます。

シングルルームに泊まる時、スマホは充電しながら枕元に置いてます。

 

ウェットティッシュ

100均ので十分

 

ポケットティッシュ

海外の時は特に多めに持参しますね。

海外のティッシュは日本の物と別物と思っていた方がいいですからね。

 

他にも紹介したいものがありますが、今から孫のお迎えに行くので、今日はこの辺で。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

未だにプロフィール編集がわからない 元総支配人

 

 

 

 

 

調理場の舞台裏

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こんにちは、dandyです。

先日の大雨でルッコラの種が流されたかと心配でしたがなんと芽が出てた。

見えるかな?

 

今日はホテルや旅館の調理場の舞台裏について。 

 

また、良い職場環境、良い組織、良い上司に関連した内容になるかと。

思い付きで書くので、いつもの様にグダグダの内容になるかもしれないが。

 

 

以前も書いたが、私はホテルや旅館の総支配人、支配人を20先以上やってきた。

また、アドバイザーとしても、依頼があった先に短期間、30先以上関与させていただいた。

総じて言えるのは、ホテルや旅館の調理場の世界は、他人が容易に踏み込めないような一種独特の雰囲気があるということだ。

だから、総支配人、支配人といえども、調理場は調理場として別物、聖域のような存在としてなっている。

そのために、指示を指示を出すのも容易ではない。

「おまえ、誰にものを言ってるんだ」

という雰囲気を醸し出す料理長の多いこと多いこと。(もちろん、例外もいます)

そのために、調理場の若い料理人までも勘違いして横柄な態度をする者さえいます。

 

例えば、当日のある団体の料理の数の変更があった時や夕食時間の変更があった時は、連絡を受けたフロント係や予約係などが調理場へ電話しなければならない。

「電話したくありません。課長してください」などの会話を耳にすることが多い。

課長は課長で「今、忙しいから主任に言えよ」とか逃げまくる始末だ。

それくらい、調理場というのは独特の存在といえる。

 

「なに!時間が変わった?」

「今、連絡がありましたので、電話しました」

「こっちは(調理場)、夕食18時半段取りしているんだ。そのままでいくぞ」

「でも、添乗員さんから渋滞だから、30分遅らせてくれと……」

「料理を遅れて出せばいいだけだろう。こっちは他にも作るんだから困るんだよな」

「お願いします。副料理長」

「しようがないな。そこの40人の団体はどうにかするけど、あとの団体で変更があっても、もう無理だぞ。いいな」

「他の団体も今から確認して、またすぐ連絡します」

「連絡はもういい。当初の予定でやる。天ぷらだけでも600人分揚げるんだぞ。意味わかるか?」

そう言って電話が一方的に切られるというのがお決まりのパターン。

 

電話した担当者は、もう手が震えている。

これならば、調理場に電話したくないという気持ちがわかるよね。

フロントはお客様の希望をどうにかして叶えてあげたい。

しかし、調理場は聞いてくれない。

接客係は冷えた天ぷらを提供するのか?

温蔵庫で保温しておいても、天ぷらはベチャとなる。

しかし、課長たちは部下に放り投げ状態。

大型ホテルにはこういうケースが見られがちだ。

そういう理由から、バイキング形式を採用するホテルもある。

 

私はそういう先に総支配人として単身のり込むわけだ。

私は料理の世界では実力あり且つ料理人から尊敬される人たち数人と縁あって仲良くさせていただいている関係で、その方たちに依頼して、社長や女将さんの了解を得たうえで調理場へのアドバイスを頼んだりした

 

「お願いするのは高いのでしょう?」社長や女将はアドバイスの報酬を心配している。

「足代に少しおまけでいいですよ」

「その少しが怖いんだけど」

「気持ちでいいですよ」私はいつもそういう様にしている。

 

料理人たちを相手に講習会や、勉強会、果ては競技会の審査員をする名実ともに現役バリバリの一流ホテルの総料理長オーナーシェフが来るわけだから、調理場のスタッフに緊張感が走るのは言うまでもない。

 

今度来た総支配人は注意した方がいいぞ。あいつ只者じゃないぞ」

そう私は、単なる「虎の威を借る狐」といえる。

幾千もの弟子を育て上げ、料理人から尊敬をされている総料理長オーナーシェフたちとお互いタメ口で私が会話するのを見聞きして噂しているのだ。

その関係から、私は調理場の人たちとも良い関係を保つことが出来た。

若い料理人たちにご飯や酒飲みに連れていくことも何度もあった。

料理長の奥さんの誕生日にはプレゼントも渡したものだ。

 

 

料理長は「オヤジさん」と呼ばれることが多い。

先輩を「〇〇兄さん」と呼ぶ。

そういう、徒弟関係があるから調理場は独特の雰囲気があるわけだ。

そういう関係を私は否定はしない。

良い面も実際あるからだ。

つまり、料理長次第というわけだ。

昔ながらの師匠、弟子の関係で育っていた人でも、料理を愛し、宿泊客をいかにおもてなししようと真摯に考えている料理長は、フロントや接客担当の進言に柔軟に考え、いろんなリクエストにも対応してくれる人もいるの事実だ。

 

 

しかし、現場ではそれぞれの部門で意見が対立することはよくある。

 

フロントや接客担当はお客様を目の前にして、いかにして宿泊客を喜ばせるかを考えているが調理場が非協力的だ。

 

調理場も間接的であっても、そんなフロントや接客担当を仲間と思って応援をして欲しい。

 

調理場、出来たら料理長自身が宿泊客に対して、食事会場で料理の説明や挨拶をして欲しい。

 

 

私が関与した先の多くは下記のような共通点があった。

 

人間誰しも争いは好まない

面倒なことは避けたい

出来ることならば、現状のままが楽だ

今さら、勉強なんてしたくない

会議なんて意見言っても、全然変わらない

上司に進言しても、解決してくれない

上司は動かないから、現場を知らない

 

 

私は、私に実力がないことは自分自身が一番知っている。

しかし、私には「熱い心」と「人を巻き込む能力」には絶対の自信がある。

天賦の才といえる。

 

そして、いつも周りの人間が助けてくれる。

特に、優秀な女性が助けてくれることが多い。

ダンディな私の宿命化もしれない。(ここは適当に流して読んでいい)

私が、こういう資料があればいいなぁと思えば、「そう言うだろうと思って、もう準備してましたよ」と。

 

さぁ、始まるよ。 

いいかい、僕は調理場に物申しますよ。

君たち、僕が動き出したら早いよ。

僕のスピードに付いてこいよ。

文句や愚痴を言ってる暇はないよ。

さぁ行くよ。

当然、私が言うと調理場は動き出すぞ。

僕は只者じゃないよ~ 僕は「日本一の虎の威を借る狐」だよ~

ほらほら、調理場のみんなは協力的だぞ~

クリーニングされた白衣をビシッとまとい、白衣の下のワイシャツにはダンヒルのネクタイをした料理長が自ら食事会場に出て挨拶しているぞ。

(このネクタイは私が料理長の誕生日にプレゼントしたもの)

 

おらおら、君たちも笑顔で料理を提供しろよ。

ほらほら、団体よりも個人の予約が安定して増えて来たぞ。

単価を上げれるぞ。

売上も利益も増えてきたぞ。

社長や女将に笑顔が戻ってきたぞ。(ここ重要)

資金も回転がよくなってきたぞ。

目標達成したら、僕がみんなの給料上げるように社長に交渉するぞ。

おいおい、皆が自信を持って堂々と動き出したぞ。

いいぞ、いいぞ君たち。

 

いいかい、部長、課長。こうやって組織は変わっていくんだぞ。

やり方は、もうわかったな。君たちは信頼される上司になれよ。

僕は、もう次のクライアントが待っているから僕はこのあたりでお終いだ。

次の総支配人、支配人、部長、課長、主任を幹部で相談してなるべく多くの人間を昇進、昇格させろよ。

上司は仕事を教えることも重要だが、部下を人として育てることがもっと重要だぞ。

困ったら、いつでも連絡しろよ。

 

 

長いグダグダな文章、最後まで読んでいただきありがとうございました。

また、今度続きを書きます。

 

 

畑を耕す 元総支配人